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あまく危険な香り@ Taking Risk 




2017/10/19


客様からいただくご質問のなかで、いちばん多いとおもわれるものに:






製造業においての、日本と欧米の会社の
いちばん大きな違いとは?






があります。もちろん:



ははは そうですねぇ かくかくしかじか なにがし





などとしたり顔でコメントできるほど身の程知らずではかろうじてありませんので、えらそうに即答などしていいのやらなどと一瞬なやむのですが、まちがいなくこういったご質問のお客様は、いつになく改まり、かつ真顔で真剣なご様子でいらっしゃいます。



うなれば、こちらの体面、つまり身の程はわきまえておりますといった謙遜さと、まがりなりにも(レベルはともかく)専門稼業のはしくれではあるだろうとの、いくばくかの期待だけはいただいていることのバランスをどのへんに設定するかなどに心をうばわれるよりも、その緊張感を重んじるに、おもうことをそのままお伝えすることこそ誠実なり、とセンサーが感知してしまいます。

との前置きというか、気恥ずかしさを紛らわす身づくろいから始めさせていただくことで、天下国家を語るような無遠慮ぶりが緩和されればいいのですが。


コンセンサス が重要



の「双方の違い」を、設備投資に対する意思決定プロセスという視点からのみ申し上げれば、というより、せめてその視点でしか何事かを申し上げることはできないだけなのですが、日本は幅広いコンセンサス(合意)を形成することに多くの時間とリソースが注がれる、ようです。組織はピラミッド状になっていることが一般的ですので、そうなればこの幅広いコンセンサスの主要構成員である現場、のそれがいちばん重要となる、したがって設備投資の起案は現場からあがってきます。「なんだ、当たり前じゃないか」とおもわれるのも当然なのですが、この下位上達の「稟議」システムは 日本独自のものであることは広く知られております。

このように申し上げれば、「やっぱりどこかのコピペじゃないか」とおもわれるでしょうが、それはともかくこのシステムが大きな違いになっていることについては、大原則として賛成です。



られることが少ないかもしれませんが、このシステムの最大のメリットは、いったん意思決定がなされれば、またたく間に垂直立ち上げが可能になること、です。すでに意思決定の段階までに十分かつ周到に、すべての関係者を巻き込んだ合意形成がなされているはずであり、懸念や文句などは出尽くしており、もちろんその賛成の度合いの差は社会である以上仕方のないところですが、心理的にも物理的にも(「やれやれ」も含めて)臨戦体制が出来上がっているからです。



っぽう、この裏返しなのが欧米。そんな単純な二元論がいまどき成立するのかについてはおおいに疑問あり、との声はごもっとも。ですが、ご質問そのものの目的は、日本のなにかを対比によってあぶりだすこと、のはずですからこのご質問に対しコメントする立場としては、このあたりの疑問というか前提の妥当さについてはまったく気にしていません。



はいえ、「日本は意思決定に時間がかかる。。欧米はちがう。。だから意思決定を迅速におこなう組織にすべきだ。。したがって、機械屋あらためなにがしコンサルティングを請け負います!!(⇒クリック)」などと予定調和のセールストークが始まることはありませんよ。。そうではなく、「論理(ロジック)」と「リスク」への態度です。「なんだ。欧米はロジカルで、日本はなあなあである。したがってロジカル思考をきたえよう!!書籍ご注文はここをクリック(別リンク)。。ってパターン?」でもありません。

         


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